KIMURA Architectural Design Lab.
KIMURA Architectural Design Lab.
■築15年目/ 収納の高密度化 + 築25年目/ 空気質アップの改修他
ワンフロア8坪、延べ16坪の超狭小住宅です。自邸ならではの実験や英断に加えて、設計の工夫を積み重ねた当時としては異色の郊外型最小限住宅です。
狭くても、如何に広く感じることができるか。気持ちよく健康にのびのびと暮らせるか。道路に対して、家の角度を振ったり窓の框を隠したりの工夫に加えて、設計当時はまだ曖昧だった出窓規定の下、下階の軒を兼ねた出窓をぐるりと廻して平面剛性を取りながら広さと収納量を確保したり、緻密な断面計画で階段の上下も部屋として利用したり、壁厚も収納に利用するなど、細かな設計の工夫を施しました。
その後、やはり増える本やものに対処してさらなる収納密度の工夫と設備の更新、また、メンテナンスを兼ねた遮熱塗料や遮熱フィルム、機能塗料等で空気質のアップをしました。
また、温度環境の改善のために、初期のイメージを変えないよう、内窓替わりにツインポリカ板を入れました。
さらには、折りをみて、気密のアップが課題です。
この家にかれこれ30年近く暮らして来て、「住まいは、住人とともに変化進化するもの。時代や家族の成長等によるの暮らしの変化や要求に合わせて家や庭に手を入れながら、暮らしを楽しむことが住むこと」だと実感しています。
※=住宅特集、撮影:根本和彦
※※=ミセス、秋枝俊彦
玉川学園の自邸/折々のリニューアル
Works
西側外観/隣家取壊時
2002年頃
西側外観
2階プラン
1階プラン
2階居間 2002 夏
東南側外観
折々の自邸の記録
東側外観 2002年頃
東南側外観 2002年頃
コーナーの窓をフルオープンするとリゾートにいるような気分になる
デッキ廻り 2002年頃
通風の工夫
温熱改善の工夫
外壁屋根のメンテナンスを兼ねた遮熱塗料に加えて
窓に飛散防止を兼ねた遮熱フィルム。
内壁のメンテナンスを兼ねた機能塗料等で空気質のアップ。
2007〜 温熱環境向上&修繕工事
一階の居室は夜間通風用にガラリ雨戸を設置。
修繕と設備の更新
他にも、書斎の本棚や寝室のクロゼットの一部に引き出しを設置したり、書斎の本棚を両面使いに変更。居間の収納も充実させる。
新築当初、最小限の設備で設計した家にビルトイン式のエアコンやガス乾燥機、換気設備等を充実させる。
新築当初、最小限の設備と予算でできるよう設計したキッチンの収納を充実させる。
キッチン廻りの作り付け収納を、開き戸+棚の簡易な収納から引き出し式に変更。また、食洗器や浄水器を設置など、設備類を更新させる。
1998 収納&設備充実工事
※※ 寝室入り口 /1985年 竣工時
寝室も書斎も夜間通風用にガラリ雨戸を設置
とにかく超狭小住宅のため、使える空間は全て(壁の中、階段上部、階段下部、出窓等)使って収納の工夫をしています。
また、縦横ナナメの通風に留意して、空気が淀むところが極力ないようにしました。通風の工夫と樹木、直射が入りにくいこともあり夏は涼しい。。
※※ 洗面 /1985年 竣工時
※※ キッチン /1985年 竣工時
※※ キッチン /1985年 竣工時
※※ LDK /1985年 竣工時
※※ LDK /1985年 竣工時
1985 竣工当時
※ 南側外観/1985年 竣工時
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階段上部も作り付けのソファアにして空間を有効利用している
入り口上部には欄間戸を設置している。
加えて、日中通風用に
玄関戸に内網戸を設置。
加えて、小屋裏窓にも
通風用に内網戸を設置。
インナーサッシに替えて、自主施工のポリか板を設置。
表面温度は、ガラス面との差+10℃
インナーサッシに替えて、自主施工のポリか板を設置。
光は通すが内部が見えにくいため、ブラインドを下ろさずに済むので、室内が明るい。
汚れやすい部分の仕上げを変更し、機能性塗料で調湿性能を期待した洗面室。
衛生器具等も更新した。
20数年を経過して、タイルのふくれや浴槽の痛み等で、浴室も改修。浴槽交換で10センチ大きくなった浴槽。